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建設業界TOPICS

就活するなら読んでおきたい「日本の橋梁建設業界は、10年後どうなる?」

就活するなら読んでおきたい「日本の橋梁建設業界は、10年後どうなる?」

大きな転換期を迎える、日本の橋梁建設業界。高度経済成長期に整備されたインフラが老朽化し、災害対策や環境配慮が求められる中、AIやBIM/CIMといったデジタル技術も進化しています。

この記事では、橋梁建設業界の未来を4つの視点から紹介します。就活・転職活動中のみなさんは、ぜひ業界研究の参考にしてください。

1. 2024年度・橋梁工事請負契約額は0.8%増と堅調

橋梁建設業界は、日本の交通インフラを支える重要な役割を担っています。山が多く、河川が複雑に流れる日本では、橋は生活や産業を結ぶ命綱といえる存在です。厳しい自然条件の中で培われた日本の橋梁建設技術は、高い精度と耐久性、施工管理能力によって、世界的にも高い評価を得ています。

建設工事受注動態統計調査(年次)より作成

国土交通省の「建設工事受注動態統計調査報告」によると、2024年の橋梁・高架構造物工事の請負契約額は、約1兆9,116億円(前年度比0.8%増)となりました。コロナ禍で一時的に落ち込んだものの、その後は老朽化インフラの保全需要が高まり、2021年には大きく回復。その後も20兆円前後を維持し、堅調に推移しています。

橋梁建設業界は公共工事の割合が高く、景気変動に左右されにくいという特徴があります。とくに地方自治体による橋梁の補修・架け替え工事が増加しており、地域の防災インフラ強化の観点からも需要が拡大しています。橋梁建設は、今後も安定した成長と長期的な雇用が見込まれる将来性の高い業界といえるでしょう。

2. 【老朽化対策】「古くなった橋」を守る

日本には約73万の橋梁が存在し、その多くが1960〜70年代に建設されました。これらの橋は今、老朽化という課題に直面しています。国土交通省の調査によると、今後20年間で更新・補修が必要な橋梁の数は急増すると予測されており、維持管理の重要性は一段と高まっています(*1)。

老朽化した橋は、耐震性や耐久性が低下し、地震や豪雨といった災害時に損傷するリスクも高まります。そのため近年では、補修・架け替えの際に、災害に強い構造への更新や耐震補強を同時に進めるケースも増えています。

橋梁は、地域の景観や文化を象徴する存在でもあります。保全工事は、地域の歴史や暮らしを未来へつなぐ取り組みでもあり、長期的な需要が見込まれると同時に、社会的意義の大きい仕事といえるでしょう。

(*1)出典:国土交通省|社会資本の老朽化対策情報ポータルサイト|社会資本の老朽化の現状と将来

3. 【技術力向上】災害に強い橋づくり

日本は世界でも有数の自然災害大国です。地震、台風、豪雨、そして近年では線状降水帯による局地的な水害が頻発し、交通インフラに甚大な被害をもたらしています。

橋梁は道路網・物流・緊急輸送の要として、災害時のライフラインを守る存在です。だからこそ、被害を最小限に抑え、早期復旧を可能にする「災害に強い橋づくり」が求められています。

  • 新素材による構造強化

炭素繊維強化ポリマー(CFRP)や高性能コンクリートなどの新素材の採用により、従来より軽量かつ高強度な橋梁建設が可能となっています。さらに、免震装置やエネルギー吸収構造の導入によって、地震や強風時の衝撃を効果的に抑制。腐食や劣化への耐性向上にも寄与しており、橋梁の長寿命化と維持コストの低減に貢献しています。

  • 施工スピードを高めるモジュラー工法

災害後の復旧や離島・山間部の橋梁建設では、工場で部材を製作し現場で迅速に組み立てるプレハブ工法・モジュラー工法が活躍しています。施工期間を短縮できるため、被災地の物流復旧や生活再建を早期に支えることが可能です。

4. 【環境対応】持続可能性を実現する循環型の橋づくりへ

橋梁建設業界でも、2050年の脱炭素社会を見据えた「グリーン施工」が注目されています。環境への配慮とインフラ整備の両立は、これからの建設業界の大きなテーマです。

  • カーボンニュートラルへの挑戦

国や団体は、2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、橋梁建設におけるCO₂排出量の削減を目指しています。施工時に再生可能エネルギーを活用するなど、鋼材やコンクリートの製造段階で省エネ化を進めるなどの取り組みが拡大。さらに、設計段階からライフサイクルCO₂を評価する仕組みを導入し、建設から維持管理まで一貫して環境負荷を“見える化”する体制が整いつつあります。

  • 建築副産物の有効活用

廃コンクリートの再生骨材化や、鋼材スクラップの再利用など、資源循環の取り組みも進行中です。電動重機・ハイブリッド機械の導入や遠隔監視による移動削減など、施工プロセス自体の省エネ化も進んでいます。

5. 【生産性向上】AI・BIM/CIMで橋を丸ごと管理

橋梁建設業界では、AIやBIM/CIM(Building/Construction Information Modeling)といったデジタル技術の導入が急速に進んでいます。これにより、橋梁建設データの一元管理や業務効率化、品質向上、安全性向上が実現しています。

たとえば、AIによる画像解析では、過去の点検データをもとに、橋の損傷箇所を自動で検出できます。人の経験に頼っていた劣化診断の精度が向上し、点検時間も短縮されました。

また、BIM/CIMで作成した3Dモデルを使えば、設計・施工・維持管理の一元管理が可能となります。これにより、関係者間の情報共有がスムーズになるほか、設計のミス防止、工程の最適化、維持管理コストの削減が可能です。さらにドローンやloTセンサーも普及し、安全で効率的な橋梁建設が実現しつつあります。

一方で、橋梁建設業界ではデジタル人材の不足が課題となっており、AI・BIM/CIMを扱える若手技術者の育成が急務です。

まとめ

橋梁建設業界は、老朽化対策・災害対策・環境対応・デジタル化が進んでおり、技術革新の真っ只中にあります。今後20年間で橋梁の老朽化は一気に進み、安定した需要が見込まれる将来性の高い業界です。

日本の橋梁技術は世界的にも高く評価され、海外プロジェクトへの展開も期待できます。社会を支える「橋づくり」の最前線で、次世代のインフラを担う技術者として活躍してみませんか?
三井住友建設鉄構エンジニアリングは、橋梁事業・橋梁保全事業・沿岸事業を展開する企業です。半世紀にわたり培ってきた高い技術力と実績をもとに、防災・減災分野の取り組みを強化。最新技術の開発や生産性向上を進め、若手技術者育成にも積極的に取り組んでいます。橋梁・沿岸製品に興味のある人は、ぜひ三井住友建設鉄構エンジニアリングの採用サイトから、求人情報をチェックしてみてください。