施工管理、設計、営業…建設業界のキャリアパス
建設業界は、人々の暮らしや社会活動を支えるインフラを担う「地図に残る仕事」です。なかでも橋梁分野は、数十年から100年単位で使われ続ける構造物を扱うため、高度な専門性と大きな責任が求められます。その一方で、一度身につけた技術や経験は長期的なキャリア形成に直結し、年齢を重ねても価値を発揮し続けられるのが大きな魅力です。
この記事では、建設業界を支える3つの主要職種である「施工管理」「設計」「営業」について、それぞれの役割や求められる知識・技術、そして専門性を活かしてどのようにキャリアを広げていけるのかを具体的に解説します。
1. 建設業界における3つの主要職種
建設プロジェクトは、大きく分けて「受注(営業)」「計画(設計)」「実行(施工管理)」の3つの工程で成り立っています。それぞれが専門性を発揮し、密に連携することで、はじめて安全で高品質な構造物が完成します。
①施工管理:現場の指揮官
施工管理は、工事現場の責任者としてプロジェクト全体を統括する役割を担います。工程管理・品質管理・原価管理・安全管理といった「現場の4大管理」を通じて、工事が計画通りに進行するよう指揮を執ります。
具体的には、工期内に完成させるための工程調整、設計図どおりの品質や強度を確保するための検査、予算内で工事を収めるためのコスト管理、そして作業員の事故を防ぐための安全対策などを行います。
施工図を正確に読み解く力に加え、建設業法や労働安全衛生法といった法令知識も不可欠です。さらに、現場で働く職人や協力会社と円滑に連携するためのコミュニケーション能力やリーダーシップ、そして「自分が現場を預かっている」という強い責任感は、施工管理に求められる重要な資質といえるでしょう。
②設計:最適な構造をデザインする
設計は、発注者の要望や条件をもとに、安全性・耐久性・経済性を満たす最適な構造を、図面として具体化する仕事です。特に、橋梁などの鋼構造物では、ミリ単位の精度と力学的な裏付けが不可欠となります。
地震や風、交通荷重といった外力に耐えられるかを検証する構造計算に加え、施工性やコストを踏まえた設計判断も求められます。構造力学や材料力学といった専門知識に加え、近年ではBIM/CIMなどの3次元モデルを活用した設計スキルの重要性も高まっています。
技術は日々進化しています。新工法や新材料に関する知識を継続的に学び、より安全で合理的な設計を提案し続ける姿勢が、設計者としての価値を高めていきます。
③営業:提案活動を通じて売上に貢献
建設業界における営業は、単に「物を売る仕事」ではありません。官公庁や民間企業からの案件情報を収集し、見積書や入札書類を作成しながら、数億円から数十億円規模のプロジェクトを受注へと導く重要な役割を担います。
発注者のニーズを正確に把握し、社内の設計・施工管理部門と連携して最適な提案をまとめ上げる「橋渡し役」として、多方面との調整を行います。業界動向や公共投資の流れに関する知識、契約実務や積算の基礎知識に加え、長期的な信頼関係を築く誠実さと提案力が、営業職の強みとなります。
2. 職種別のステップアップ・キャリアパス
建設業界では、経験を積み重ねることで専門性が高まり、担当できる業務やプロジェクトの規模も広がっていきます。ここでは、職種別に代表的なキャリアパスを紹介します。
①施工管理:資格を取得しマネージャーへ
施工管理のキャリアにおいては、現場経験の積み重ねが何よりも重要です。若手のうちは、写真管理や測量補助、安全書類の作成などを通じて現場の基本を学び、中堅になると、ひとつの現場を任されるようになります。実務経験を積みながら「1級土木施工管理技士」を取得し、主任技術者や監理技術者としてステップアップをめざす技術者が多いようです。
また、一定の経験を積めば、大型工事を統括する作業所長として活躍する道や、複数現場を管理するマネージャー、品質・安全のエキスパートとして工事を支える立場など、多様なキャリアの選択肢があります。責任の大きな仕事や大規模なものづくりに取り組みたい人にとって、やりがいの大きな職種といえます。
②設計:大規模プロジェクトに挑戦し複数案件を統括
設計職では、技術力の深化と業務領域の拡張がキャリア形成の鍵となります。まずはCAD操作や基本的な構造計算を習得し、設計の基礎を着実に固めていきます。
経験を重ねて主任設計者としてプロジェクトを主導する立場になり、一級建築士や技術士(建設部門)といった国家資格を取得しながら現場経験を積むと、設計者としての信頼性と市場価値がさらに高まります。
橋梁建設業界では、老朽化した橋梁の補修・補強設計や長寿命化計画の提案など、維持管理分野の重要性が高まっています。新設から補修・保全まで幅広いプロジェクトに携わることで、将来的には複数の大型案件を統括するプロジェクトマネージャーや、独立して設計事務所を構える道も視野に入ってきます。
③営業:経営に携わるプロデューサーへ
営業職のキャリアは、経験を重ねることで多様な視点を得られるのが特徴です。入社当初は、既存顧客のフォローや入札書類の作成を通じて、建設業界特有の商習慣や営業ノウハウを身につけます。
ひとり立ちした後は、新規案件の獲得を主導し、技術部門と連携しながら最適な工法や体制を提案する技術営業として価値を発揮します。さらに経験を積むことで、営業部長や支店長としてエリア全体の売上・利益を担い、経営的視点で事業を動かすプロデューサー的な役割へとステップアップしていきます。
まとめ ー 実績豊富な企業で各専門のスペシャリストへ
建設業界では、高い専門性と豊富な実務経験がキャリアの土台となります。一級建築士や技術士、施工管理技士といった資格を取得することで、自身のスキルを客観的に裏付け、将来の選択肢を大きく広げることができるでしょう。
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